『黒い花の香(張り紙は「失踪者調査の依頼」)』 jim様
レベル5〜7 長編 6人専用
【 行方不明になった若者の捜索依頼 】
村の若者の捜索依頼を受け、ついでにゴブリン退治も受けた冒険者たち。手がかりの少ない捜索は思ったとおりに難航し、聞き込みや調査を進めるごとに複雑な様相を呈していく。森の中の廃教会、かつて地すべりで消えた村の歴史、魔女の伝承。若者を見つけることは出来るだろうか。
面白かった……けど、バッドエンドなのかそういうお話なのか、謎が残ったし、本当の依頼人にガッカリされたし。一言で言ってしまえば「お騒がせな妹ちゃん」なわけですが、そこにいろいろと絡んできて、次から次へと本当にいろんなことが起こって、けどそれが自然な流れなので、次へ次へと物語を進めるクリックが止まりませんでした。でもずっとファンタジー要素薄目でいってたのに、最後に「私が2つに分かれて1つが魔女になった」と言われたのはちょっと飲み込めなかったな…。でも魔女は本当にいるっぽくて、捕まえるのが本当の依頼だったみたいだし、専用のアイテムも渡されてたけど、そういう場面に出くわさなかったんだよねぇ。村人に薬を飲ませた犯人も見つけてないまま帰らされたし、確かにそれは依頼の範疇外だけどここまできたら最後まで関わりたかったな。別のルートがあったのかなぁ。
『城は海へと溶けゆく(3つの習作)』 jim様
レベル2〜4 探索シナリオ短め
【 村近くの洞窟に棲み着いた妖魔を追い払う依頼 】
まるでゴブ洞改変のような貼り紙の文言。でも書いてないから違うんだろうな、でもな……と思って始めたら、やっぱり全然違ったー!
貼り紙の依頼自体はオープニングの時点で終わっていて、その依頼をもってきたマスコット役が報酬を受け取りに行っている、という話を残りのメンバーが宿で会話しているという、胸熱なパターン! 親父さんに「あいつだけで大丈夫か?」なんて心配されちゃって、期待が膨らみます(笑) 意気揚々と帰ってきたマスコット。その手にはもちろん報酬! ……ではなくて、いかにもな宝の地図だった。
どうしようもないので地図に記された古城に向かう冒険者たち。折檻されてナレーションしてしまう症状が出たマスコット、初めて見た虫の長い名前が言えない冒険者、などが特に好きでした。時間の進ませ方がよくわからず、村をウロウロしたり、チャーハンを2回も食べたり…。やり残しがありそうな感じもありましたが、楽しい冒険でした!
『水のほこら(3つの習作)』 jim様
レベル2〜4 探索シナリオ短め
【 村周辺の泉や井戸が干上がる異常の原因調査の依頼 】
報酬は安いけど人助けの依頼は請けてほしい親父さん、ツケに自覚のある冒険者、旅費を出してくれる親父さん。オープニングの細やかな会話にほっこりしました。水源である水の祠には、眠って夢を見ることで水の恵みをもたらすとか、村の創始者のことが好きだったんだろうなとか。わりとあっさりしていました。
『森を這うもの(3つの習作)』 jim様
レベル5〜7 探索シナリオ 基本的には6人用
【 巨大なワームを討伐に挑む勇敢な冒険者求む! 】
うわあぁ、すごくよかった…! 探索とあるように、行って倒して帰ってという単純なものではなく、ワーム自体にはすぐに、そして何度も遭遇するんだけど、硬い鱗に守られているのと地中に逃げられてしまうのとで、一向に倒せない。森を探索し、聞き込みと情報収集をしながら、何日もかけて敵を追い詰めていく…。そんなやり応えのあるミッションでした。村でNPCの冒険者たちと会話したり、何より寝る前のひとコマが! シナリオ開始前に関係性を設定しておいたのでニヤニヤできました(*´∀`) そして森での探索中にもNPC冒険者たちと遭遇したりするのですが…。間に合わなかった。助けられなかった。そのときは「仕方ない」と冷静だった冒険者の心の動きとか。重くて、やるせなくて、絶対に倒す! と決意を新たに挑みました。
余談ですが、口調設定の「ひよこ・にわとり」がとても気になりました(笑) 関係の設定はせっかくだから「片思い・恋人・親友」を設定。ワーム討伐の依頼に関係の設定だなんて、始める前からわくわくが止まりませんでしたが、全部がすごくてずっとのめり込んでのプレイでした!
「冒険者の宿で」 jim様
【 仕事のないのんびりした1日 】
最初は依頼として迷宮に潜ります。マッピング不要のお手軽探索で、いい感じです。冒険者たちの会話も楽しいけど、だんだん淡々としてくるかも。時間帯によって行けるお店とかが違う模様。何度も通って楽しめそうです。
「猿についての省察」 jim様
レベルなし 男性1人 短編
ある日を境に猿が見えるようになった冒険者の読み物シナリオ。雰囲気のある描写、興味深い内容、難しいなと思うところもありましたが、ぐっと引き込まれました。自分自身、以前から「そう」思っていたことが書かれていたりとちょっと嬉しくなったり。
子供でもプレイできましたが、大人以上のほうが合いますね。子供の頃〜という文章も出てきたので。
「ナイトスイミング」 jim様
レベル3〜10 男女3人以上 短編 読み物
地質調査の依頼、現地で野営中に夢を見た冒険者の1人は、不寝番をしながらつらつらと考え事をしていた。1人の冒険者がいないことに気付き、いつものこととはいえ何となく気になる。交代した後、散策したい気分になり歩いていく。湖があり、服を脱ぎ、光を浴び、水を纏い、水底で冷たい恐怖に触れた。岸に上がるといなくなっていた冒険者がいて、話しかけた。
こういうのを読み物っていうんだな〜というような。表現がすごく雰囲気があって素敵でした。まだそんなに長い時間を共にしていない、少しギクシャクしたところがある、ような冒険者たちに似合うかな、と思いました。
「神話の世界(加筆改訂版)」 jim様
レベル4〜6 短編 男性1人
やっぱり難しい。宿でのシスターとのやりとりが追加されて、数ヶ月に一度ダウンしてしまう「雨漏り」現象に言及されてて、加筆前より好きでした。難しいのだけど。前からなんだかフレッドが嫌なNPCだなぁ、と感じてたんだけど、今回でさらに嫌に…。
「私には関係のないこと」 jim様
レベル3〜10 短編 男性1人
んんー、残念ながら私にはあまり。
怪物退治にきた村の宿で、奇妙な夢を見て目が覚めて、下におりて時間をつぶしていたら、突然、母子が入ってきて、しかもその様子がおかしい。起きてきた宿の亭主が2人を追い払い、夫をなくしてから気がふれたのだという。前にはこんなことがありましてね、と話を続ける亭主に冒険者はばっさりと。
それが私に何の関係があるんだ? と。
暇つぶしの選択肢はいくつかあったので他のバージョンもあるかもですが、きっとばっさりやるんだろうなと思い、うーん。面白いんだけど、へぇ何があったんだい、っていう感じの冒険者像なので、そこらへんが合わなかったのかも。大きな城が一向に完成しないっていう夢のところは大好きです。
「スイミー」 jim様
レベル6〜10 短編 女性1人
いやぁ、やっぱりすごいなぁ。すごく雰囲気があって、つるつる読めます。ゆで卵のような親父の頭みたいに。短編というには長いなとか、達成感はないなとか、そういうのもちょっと思いますけど、この文章に、このお話に、出会えてよかったと思います。セピアがかった明るめな感じで始まり、サーカスとか仕立て屋との会話とか、親父とのやりとりとか。
依頼先でもらった小魚のスイミー。ただの小魚とは思えず、話しかけたり本を読んで聞かせたり。自由について考えたり。ある夜、目を覚ますとスイミーがお腹を上にして浮いていた。まだ死んではいないけれど。死に行くものを目の前にして何の手立てもない、描写が。うわぁ、すごいなぁ。
「ヤシャ=シュトーレン」 jim様
レベル6〜10 短編 女性1人
どこかで絶賛されてたな〜と期待を胸に。明るい雰囲気、ほのぼのしてて、たまに凍えそうになったり、口の悪い魔女が肝で、楽しかった〜。
宿の近くに住む?少女アリィと散歩の途中、黒くて重い石を拾った。嫌な感じがしたけどアリィは持って帰るときかない。家に帰って名前をつけたらなんと石の精が出てきた。姿は小人のおっさんで、アリィに「ワジをいちばん好きになるんじゃ!」と駄々をこね、あげく仲良くしてる冒険者に悪夢を見せたりと画策するのだった…。
最後には丸く収まってすっきりです。結果が良かろうと悪かろうと、決着はついてほしいので良かった。
「サイレン」 jim様
レベル3〜10 短編
足代を浮かすために護衛として商船に乗っていた冒険者2人。夜中に何か聞こえて、気になって1人が甲板に出てみると、そこにいた「じいさん」と呼ばれる船員が「これはクジラの歌だ」と言った。
雰囲気のいい読み物。その冒険者とじいさんの友人が似ている、という話を聞く。たまに日記を書いてる冒険者とか、2人のやり取りとか、バターたっぷりの麦粥とか、細かいツボがたくさんありました。でも短編という気持ちで始めるとちょっと長いかなーと感じてしまったり。描写はやっぱり素敵でした。
「地の果て(キュルケ・アルトン短編集)」 jim様
レベル7〜10 短編 男性1人
生死不問で男を捕まえる依頼。なんだけど、その男がいる村まで馬車に揺られ同乗者と会話をし、ふと宿でもことを思い出したりする、読み物。知りたいことはぼかされたまま、その男の姿を見ることもなく、で少々がっかり…なんだけど、依頼を受けてからたどり着くまでを丁寧に綴った…という見方をすれば、わぁ、素敵だな、という感想。
その男は、冒険者と同じ宿の冒険者を殺した。でもその仲間は、仲間を殺した男を恨んでいないという。このあたりの事情が非常に気になります。
「神話の世界(キュルケ・アルトン短編集)」 jim様
レベル4〜6 短編 男性1人
数ヶ月に1度、少しずつ溜まったいろいろなもので何も手につかなくなる冒険者。宿で一人ぼんやりしていると、同じ宿の冒険者が大麻をもってやってきた。
ゆらゆらとした雰囲気で、煙をくゆらせながら会話を続けるお話。雰囲気があって、自分も大麻を吸っているような気分になります。明確なテーマとか、一段落して「ああ、よかった」っていうのは感じられず、あぁ、うん…、ていう感じ。私には難しいのかもしれない。
「呪い(キュルケ・アルトン短編集)」 jim様
レベル4〜6 短編 僧侶1人
村人の失踪事件の調査。
作者さんの文章と相性がいいらしく、するりと入ってきます。1度に出る文字量がちょうどよくて、描写もまぶたに浮かぶよう。例え、内容を理解できなくても…。現在の状況とか、この人物は誰なのかとか、カードやテキストを出すタイミングがなんていうの? 理解が後から追いついてくるのを体験できました。面白い。
けど、事件なんてこの手にかかれば解決間違いなしだぜイエーイ☆ 的な楽しさは一切なく。事件の詳細もなく、突然何度目かの調査のところから始まり。常に重苦しい恐ろしさに包まれながら、先に進めば光があるかも、と思いながら。
「蜘蛛退治の依頼」 jim様
レベル3〜5 中編 4人以上
村の近くの森と、その奥にある炭鉱に巨大な毒蜘蛛が現れた。以前から蜘蛛はいるものの、大きさが比べ物にならず、そのうえ毒までもっている。毒蜘蛛の退治と原因究明の依頼。
jimさんで中編てどれだけ壮大なんだろう、と思ったんですが、いや、事件の背景(頭蓋骨の魔法品とか怪しい教団とか)はやっぱり壮大なんですけど、証拠品を見つけては冒険者たちがあーだこーだ言うのではなくて、最後に村長にまとめて報告ーというのだったので、さらっと…壮大さが流れていったような…。頭骨を賢者の塔に鑑定に回したら安く?買い取られてちょっと憤慨です(賢者の塔に/笑)
中毒制御システムというのがあるのですが、システムっぽいことはさっぱりなので何かすごいんだろうなーと。最後の評価、突撃度0%でした。すこぶる慎重(・ω・)b